はじめてメイド喫茶に行った話

 

ヘンな時期に地元に帰省すると、友達もおらず家で「無」の表情でテレビを観ていたら1日が終わっていた、ということはないだろうか?

 

どうも、LOVE終太郎です。

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虚無で家にいるのも疲れてしまう。

帰省x日目、今日も意味もなく外に出かけた。

 

一緒に出かけるような友達もいないので、

最近は根暗なりにもエンジョイを、と思い外出ごとにひとりチャレンジをしている。

ひとりカラオケ、ひとり寿司、ひとり映画をこなしてきた私に今回課されたチャレンジ

 

それは ひとりメイド喫茶 であった。

 

 

そもそも事の発端は、今日も 地元の少し栄えている部分 で無意味散歩をしていた時だ。

私の地元には、アニメや漫画に特化した店だけがはいっている 通称「オタクビル」がある。

オタクの血が流れる私は、吸い寄せられるようにそのオタクビルへ向かっていた。

オタクビル、実家のような暖かさ。

その道中だ。 

 

「こんにちは〜〜メイド喫茶やってまぁす♡よかったらきてね♡♡♡」

 

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天使を見た。

目が「あまあま~!!!!」と叫んだ。ご存知だろうが目には味覚はない。

でも、それほどのめちゃカワタレ目メイドさんが道でビラ配りをしていた。

道にいていいのだろうか。こんなことがあるのか。人生。いや、これは罠では?

 

やすやす罠に引っかかるわけにはいかないので、

まず一旦落ち着くために駅に戻り、ネット環境下に座った。

 

メイド喫茶に人生で一度も行ったこともなく全くの初心者の私。

そもそも何をする場所なのか?無知で行って追い出されたりしないのか?ひとりで行くことがまずできるのか?

・・・いろんな「?」があるし、なによりとにかく勇気がなかったので、

知恵袋で「メイド喫茶 一人」と調べた。

 

意外とひとりでメイド喫茶に行きたい輩は世の中にたくさんいるらしく

みていた知恵袋のベストアンサーが精神科医なのでは?と思うほどの心に寄り添う安心アンサーだったので、

次の瞬間には決意で満たされていた。

ありがとう、インターネット。

 

 

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メイド喫茶

甘美でなんだかムズムズする響きだ。

この殺伐とした世に、裏切りのない可愛さと癒しをサービスしてくれる。

キャバクラにも近いような気がしているが、キャバクラはアダルト感が強く男性向けだ。

一方メイド喫茶は誰にでも開かれている。

あと、オタクビルにあるメイド喫茶の入り口はサイゼリヤの入り口に似ている。なんなら内観も似ている。

佇まいはファミリーレストランのそれである。

入口の前でひるんで帰ろうかとも思ったが、ファミレスと思い込むことでなんとか足を踏み込むことができた。

 

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「いらっしゃいませ~~!!ご主人さま~~♡♡♡♡あっ!さっき道でみた♡!」

 

店内に入るとさっきビラを配っていたメイドさんがいてお出迎えしてくれた。

かわいい の概念が喋る喋る!すごい、これはすごい。

 

「わたしはりんごの国から来た妖精♪りぃりたんっていいます♡♡よろしくねっ♡♡♡♡」

 

言葉の節々が♡で彩られていることが耳でわかる。

すごい。圧倒的だ。すごい。

何がすごいって、圧。声音ももう暴力的にkawaii….糖分が全面で迫ってくる。

5x5mの壁が迫ってきたことはあるだろうか。

それが全部ミクロ単位の糖分だった、そんな感じだ。

 

私はみるみるうちに店内に吸収され、

その頃には語彙が「ニャンニャン♪」「モエモエ キュン♪♪」「カワイイデス♡」「アー」の4つになっていた。

 

店内には興味本位で入ったであろう男性二人組、一人できた常連男性三人、そして私。

 その中の一番の常連と思われる男性が持参のフィギュアを6つほど机に乗せて

無言でメイドさんを見つめており、とてもエモーショナルだ。

 

私は店内説明を受け、モエモエけぇきせっと♪を注文した。  

 

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メイド喫茶のメニュー表:独特なカルチャーがありとてもEXCITING.)

※写真撮影の許可は取りました。

 

けぇきせっとが来るまで、りんごの妖精こと、りぃりたんと季節の移ろいの話をした。

私の語彙は4つなのでご察しの通りであるが、りぃりたんは常にプリティースマイルで救ってくれた。

 

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(モエモエけぇきせっと♪:食べ物がめいっぱい可愛くなっている)

 

 モエモエけぇきせっと♪がきた。かわいいの暴力を前にすると茶もこんなことになってしまう。

もちろんメイド喫茶のしきたりに従い、「オイシクナァレ♡モエモエキュン♪」と念術をかけお迎えした。

この時のりぃりたんの高音萌えボイスと私の低音反吐ボイスが重なりできた不協和音は忘れない。

 

けぇきせっとが来るとりぃりたんは他のテーブルのところへ移り、平等に回って話していく。

 

机に突っ伏しメイドさんの呼びかけにも応えない常連男性客の肩を「大丈夫ーー??♪」とさする様子にどうしても 介護 という言葉が浮かんでしまったが、それでも口をついて出るのは「モエモエキュン♪」であった。

 

けぇきせっとを黙々と食べていると、いきなりミラーボールが点き店内が暗くなった。

 

このメイド喫茶にはライブタイムがあるらしく、店内にあるステージにキャストのメイドさんたちが上がり、曲に合わせて歌ったり踊ったりするサービスがあるらしい。 

つまり、りぃりたんがうたう!!おどる!!!ゲリラモエモエタイムだ。

座っていると、猫耳や兎耳のカチューシャが全員に配られた。

 

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りぃりたん「じゃあみんなそれつけてねぇ~~♡♡♡♡いっくよ~~~!♪」

 

 

♪~~わっかになって ほっとになって いっしょになって わっほっほい!~~♪

 

 

 

 

 

 

 

この後の記憶は曖昧だが、

 

気が付くと

自分や店内の常連男性ともども猫耳をつけ

ニャンニャン♪と言いながら店内を2、3週走っていた。

 

 

そして次に気付いた時には家だった。

  

 

また行こうと思う。